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【裁判】プロレス暴露本の出版原稿料・タイトルを巡る紛争

著作権判例

【裁判】プロレス暴露本の出版原稿料・タイトルを巡る紛争

<2010年8月23日>
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知財高裁 平成22年(ネ)第10016号
判決:平成22年6月2日




原告:プロレスラー


被告:インフォレスト株式会社(出版社)・・以下、被告インフォレスト
    株式会社スポーツサポートシステム(出版社)・・以下、被告スポーツ




【事件内容】


原告プロレスラーが被告から依頼されたプロレス暴露本の原稿執筆に伴う原稿料及びこのプロレス暴露本のタイトルに「プロレス八百長伝説」という名称が付与されること等に関して争われた事件




【経緯】



時年月 内容
平成17年12月10日 本件裁判対象とは別の書籍を出版するための出版契約を原告と被告が締結
平成18年2月6日 上記出版契約に基づき書籍が出版され、原告が記者会見に臨む
平成18年2月15日 被告スポーツの取締役から原告に対して、被告インフォレストから発行されるプロレスに関するムック本のための原稿の作成を依頼し、原告はこれを承諾。その際、書籍のタイトルはケーフェイ伝説と説明。
原稿料の額については特に協議されず。
平成18年3月1日頃まで 原告は、被告スポーツの取締役から依頼された原稿を順次作成し、渡す
平成18年3月16日 原告は、書籍の編集を行っている会社の事務所を訪れ、元議員からの脅迫メールであるとするメール画面の写真を書籍に掲載することを承諾し、写真撮影が行われた。
(この際、元議員のメールアドレスと思わしきアドレスも写真に撮影される)
と同時に、書籍のタイトルが「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」とされる予定であることを原告が知る。
平成18年3月17日 原告は、書籍タイトルに「八百長」が入ることについて抗議したが、書籍タイトルは出版社である被告インフォレストが決めるものなので、被告スポーツではどうしようもできないといわれる。
平成18年4月3日 書籍「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」が出版される。
平成18年6月12日 被告スポーツは、原告の銀行口座に原稿料として12万円を支払った。 被告スポーツは、原告の原稿料を、400字原稿用紙1枚当たり3000円程度と考えていた。
平成18年10月26日 元議員が、原告に対して脅迫メールを送ったことはなく、 書籍に掲載されていたメールアドレスも自分のものではないと記者会見で述べる。
平成20年10月以降 原告は、被告インフォレストに対し、原告からの原稿料の支払請求及び本件メールアドレスがそのまま書籍に掲載されたことの責任問題、書籍タイトルに「八百長伝説」という語句が使用された問題等について複数回にわたり書面を送付する。
平成21年2月27日 被告インフォレストより、原告に対して「みずからの優柔不断を棚に上げ、弊社に対し『詐欺的行為』『名誉毀損行為』と言うのはフェアではありません。」 などとの記載をした書面が送付される。
平成21年3月15日 原告は、原稿料の支払いを求める書面を被告インフォレスト宛に送付する。




プロレス暴露本が出版されるまでの間を緑色の背景色にし、出版後は桃色の背景色にして違いを分かりやすくさせております。






【主な争点】

  • 1. 原告プロレスラーの原稿料の請求について。
  • 2. 書籍に「八百長伝説」の語句が入れられたことによる原告プロレスラーの損害賠償請求は成り立つか。
  • 3. 元議員のメールアドレスが書籍内で掲載されたことにより、原告プロレスラーが元議員から告訴されたと発表されたことによる原告プロレスラーの損害賠償請求は成り立つか。
  • 4. 被告インフォレストが「みずからの優柔不断を棚に上げ」といった書面を原告に送付したことにより原告を侮辱したとして損害賠償が認められるのかどうか





【判決】


1.原告プロレスラーの原稿料の請求について



6月12日、被告スポーツから原告プロレスラーに対して12万円が振込まれているものであって、この12万円は、被告スポーツが原告プロレスラーに対して、本件原稿料として支払ったものと認められるところ、本件原稿の分量・内容、本件書籍に占める本件原稿の割合、本件書籍の発行部数・売上高、被告インフォレストが被告スポーツに支払った編集委託料の額などを考慮すると、12万円という額は、本件原稿料として相当なものであったと認められる




よって、原告プロレスラーの原稿料は既に支払われているものと認定







2.書籍に「八百長伝説」の語句が入れられたことによる原告プロレスラーの損害賠償請求は成り立つか。



原告プロレスラーは、被告スポーツ取締役に対し、本件書籍のタイトルに「八百長伝説」との語句が入ることに抗議をしたが、被告スポーツ取締役から、タイトルは被告インフォレストが決めるものなのでどうしようもないと告げられ、本件書籍の最終校正の段階で本件原稿の掲載の中止を申し入れると、被告インフォレストを含む他の関係者に迷惑をかけることになると考え、タイトルに「プロレス八百長伝説」との語句が入る本件書籍に
本件原稿が掲載されることもやむを得ないと考えたものであって、積極的ではなかったにせよ、これを了承していたものということができる



よって、原告プロレスラーに対する不法行為は成り立たず、損害賠償は発生しない。






3. 元議員のメールアドレスが書籍内で掲載されたことにより、原告プロレスラーが元議員から告訴されたと発表されたことによる原告プロレスラーの損害賠償請求は成り立つか



元議員は、「脅迫メール問題」について原告プロレスラーを名誉毀損で刑事告訴したと発表したが、同元議員は、本件メールアドレスは自分のものではなく、そのようなメールを送っていないと述べていたものであることからすると、その刑事告訴の内容は、同元議員が原告プロレスラーに対して脅迫メールを送付したとの虚偽の事実を公表したことを問題とするものであって、本件記事中で本件メールアドレスが掲載されたことそれ自体を問題にしていたものではないから、本件メールアドレスの掲載と上記刑事告訴によって原告プロレスラーの名誉が毀損されたとされることとの間に因果関係はない




よって、これについても原告に対する不法行為は成り立たず、損害賠償は発生しない。







4. 被告インフォレストが「みずからの優柔不断を棚に上げ」といった書面を原告に送付したことにより原告を侮辱したとして損害賠償が認められるのかどうか



書面中の「みずからの優柔不断を棚に上げ」との表現についても、それまでの原告プロレスラーから被告インフォレストに対する書面における被告インフォレストを非難するなどの記載に照らすと、不法行為責任が認められるほどの違法なものと認めることはできない。


よって、これも原告に対する不法行為は成り立たず、損害賠償は発生しない




【結論】


原告プロレスラーの請求を全て棄却する。





【考察】


プロレス暴露本の出版原稿料・タイトルを巡る紛争の考察





【関連契約書】







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