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【裁判】ヨン様の写真を雑誌に無断掲載するのは違法か

著作権判例

【裁判】ヨン様の写真を雑誌に無断掲載するのは違法か

<2011年1月8日>
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東京地裁 平成21年(ワ)第4331号
判決:平成22年10月21日




原告:韓国の人気俳優 ペ・ヨンジュンさん


被告:書籍、雑誌の制作販売等を業とする株式会社




【事件内容】


原告が、原告の写真等が多数掲載された雑誌「ぺ・ヨンジュン来日特報It's KOREAL 7月号増刊」(以下「本件雑誌」という)を出版、販売した被告の行為は原告の「パブリシティ権」を侵害するものであると主張して、不法行為に基づく損害賠償金の支払を求めた事件。




【経緯】



時年月 内容
平成20年5月1日 ビーオーエフインターナショナル株式会社(日本における原告のマネジメント会社)の従業員(広報担当)に対し雑誌「ぺ・ヨンジュン来日特報It's KOREAL 7月号増刊」の企画書を送り、同企画についての検討を依頼
平成20年5月23日 被告がビーオーエフインターナショナル株式会社の従業員(広報担当)に対し電話をする
平成20年5月30日 原告が主演するドラマ(太王四神記、以下「本件ドラマ」という)のプロモーション活動等を行うため、日本を訪れる
平成20年6月1日 原告、大阪で行われた本件ドラマのファンイベントに参加
平成20年6月4日 原告、東京で行われた本件ドラマの記者会見に出席
平成20年6月18日 被告、「It's KOREAL」の増刊号である雑誌「ぺ・ヨンジュン来日特報It's KOREAL 7月号増刊」を出版し、販売




本件雑誌の構成は、原告が来日した際の原告の様子の紹介を中心とし、その内容のすべてを、原告の氏名、写真、その関連記事及び関連広告が占めており、そのほとんどのページに、原告写真が掲載されている(合計74枚)。




【主な争点】

  • 1. 本件雑誌を出版、販売する行為は、原告のパブリシティ権を侵害するか。
  • 2. 被告らは、本件雑誌に原告写真を掲載するに当たり、原告の許諾を得たか。



【判決】


1.本件雑誌を出版、販売する行為は、原告のパブリシティ権を侵害するか


著名人の氏名、肖像は、顧客誘引力を有し、経済的利益、価値を生み出すものであるということができるのであり、著名人は、人格権に由来する権利として、このような経済的利益、価値を排他的に支配する権利(以下「パブリシティ権」という。)を有すると解するのが相当である。


そして、著名人は、その著名人としての活動等が雑誌、新聞、テレビ等のマスメディアによって批判、論評、紹介等の対象となることや、そのような紹介記事等の一部として自らの写真が掲載されることについて、言論、出版、報道等の表現の自由の保障という観点から、これを容認しなければならない場合があるといえる。そして、そのような紹介記事等を掲載した雑誌等の販売に当たって当該芸能人等の顧客吸引力が反映される場合があるとしても、上記の観点から、著名人はこれを容認せざるを得ない場合がある。



その上で、本件雑誌のように表紙及び本文の大部分において、原告の顔や上半身等の写真をページの全面又はほぼ全面にわたって掲載するような態様での原告写真の使用は、原告の顧客吸引力に着目し、専らその利用を目的とするものと認められ、原告のパブリシティ権を侵害するものというべきである。



よって、被告が本件雑誌を出版、販売する行為は、原告のパブリシティ権を侵害すると認定。






2.被告らは、本件雑誌に原告写真を掲載するに当たり、原告の許諾を得たか。



被告は、平成20年5月23日にビーオーエフインターナショナル株式会社(日本における原告のマネジメント会社)の従業員(広報担当)から原告の写真等を本件雑誌に掲載することの許諾を得たと主張するが、これを裏付けるに足りる客観的な証拠が存在しない


その理由として


①従業員(広報担当)は、被告からの電話の後、同日中に被告に対して電子メールを送り、本件ドラマのプレミアムイベントでの記者会見の案内に関するプレスリリースを送信しているにもかかわらず、同メールには、本件雑誌の企画書の件に関する記載が存在しない



②本件雑誌の企画書には、書籍のタイトル、体裁、予定価格、発売予定日、企画意図、ターゲットとする読者層及び書籍の内容が記載されているものの、書籍の内容については、書籍全体に占める原告関連の記事の割合や、記事のテーマ(「韓国出国の様子」、「日本来日、空港の様子」、「ファンミーティングの様子」等、概要的なもの)が記載されているにとどまり、当該書籍において原告の氏名、肖像等を具体的にどのように使用するかについては記載されていない



③そのため、従業員(広報担当)が、このような企画書を見ただけで、原告の肖像等の使用を無償で包括的に許諾するとはにわかに考え難いこと、などを考慮すると、被告の主張を信用することはできないというべきである。



よって、被告らが本件雑誌に原告写真を掲載するに当たり、原告の許諾はなかったと認定。







【結論】


被告が本件雑誌を出版、販売する行為は、原告のパブリシティ権を侵害する行為であるため、被告は、原告に対し、損害賠償金440万円及びこれに対する平成20年6月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。




【考察】



ヨン様の写真を無断で雑誌に掲載するのは違法かの考察







【関連契約書】










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