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タレント等の広告出演契約書 - 契約書作成事務所

概要

      

 
 
 
タレント等の広告出演契約
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
広告出演契約書は、タレント、アイドル、アーティスト、歌手、ミュージシャン、ダンサー、声優、スポーツ選手、文化人及びモデル等(以下「タレント等」といいます)が、特定企業の商品の広告・宣伝・プロモーションに出演することに関する契約書となります(タレント等がイメージキャラクターとして広告出演する場合を含む)。尚、タレント等ではない一般人の方が企業の商品の広告・宣伝・プロモーションに出演する際も、本件のような契約書が取り交わされることがあります。
 
 
この広告出演契約に基づき、広告主の商品の広告・宣伝・プロモーションのためのタレント等の撮影を行い、その撮影物を用いて広告を制作し、制作された広告を契約期間中、テレビCMとして放映・ウェブサイトに掲載その他広告物として掲載・頒布等することになります。
 
 
 

【契約当事者】

広告主である企業(甲)、タレント等が所属する芸能プロダクション(乙)、広告代理店(丙)の三者間で契約をすることがよく見受けられます。尚、場合によっては、広告主と広告代理店、プロダクションと広告代理店という二者間契約を二つ結ぶという場合や、プロダクションと広告代理店との間での契約のみとなることもあります。

 
 
 

契約の趣旨及び内容

 
 
 
 
 
タレント等の広告出演契約書の趣旨及び内容(ポイント等)は以下のとおりです。
 
 
 
 
 

【趣旨】

  • タレント等の所属プロダクションは、タレント等を広告主の商品の広告・宣伝・プロモーションに出演させること及び出演のための撮影(スチール撮影・動画撮影・音声収録等)を承諾する。また、撮影物を使用して広告物を制作し、広告主がそれを使用すること並びにこれらの使用等に伴いタレント等の肖像等を使用することを併せて承諾する。但し、これら広告物及びタレント等の肖像等の使用範囲(出演する広告媒体)は契約書内で明記することが望ましいです。
  • 広告主は、広告出演に関する対価(撮影対価・肖像等の使用対価等)として、契約料及び撮影料等をタレント等の所属プロダクションに支払う

 
 

【出演内容】

  • タレント等が出演する広告媒体の範囲を定める。テレビCMは地上波全国OKなのか、それともローカル放送局のみOKなのか、またグラフィック広告(ポスター、パンフレット、カタログ、交通広告、POP、等身大パネル等)はどこまでOKなのかを明記します。
  • タレント等が出演可能な広告媒体については、別紙にて「○△×」で定める場合も見受けられます。予め、出演可能な広告媒体を明確にしておく方が、広告物を実際に制作し使用するという実務の上でもやりやすい部分がありますので、比較的望ましい方法であると思います。
  • 広告出演以外にその他イベントやトークショー等にタレント等が出演することが決定している場合は、そのことも契約書に定めることが望ましいです。また、これらイベントやトークショー等に出演する際の出演費用は契約料に含まれているのか、それとも別途なのかも明記することが望ましいです。

 
 

【撮影】

  • タレント等の撮影(スチール撮影・動画撮影・音声収録等)を行う場合、それらを行う回数及び1回あたり幾らの撮影料等が掛かるのかを契約書に明記することが望ましいです。また、最初に支払う契約料に含まれる撮影内容の範囲も明確にしておくことが望ましいです(何回目の撮影から追加撮影料が発生するのかを明確にする)。
  • 撮影の際のスタイリスト、衣装等の選定をどのようにするか定める。また、撮影にあたり発生する交通費や宿泊費の負担も定める(出演タレント等の分のみ負担するのか、また同行するマネージャー等の分も負担するのか)。

 
 

【契約料】

  • 広告出演契約に基づき、タレント等の所属プロダクションに支払われる契約料の金額、支払日及び支払方法を定める。
  • 広告代理店を経由して契約料等を支払う場合は、その旨を明確に定める。

 
 
 

【競合商品等への出演】

  • タレント等が出演する広告主の商品の広告・宣伝・プロモーションと競合する他の企業の商品の広告・宣伝・プロモーションへの出演が可能なのかどうか(お菓子の広告に出演する場合に、他のお菓子メーカーの広告に出演できるのかどうか等)、またそのような競合とみなされる場合の範囲等につき、契約書においてしっかりと明記する。

 
 

【クリエイティブチェック】

  • 広告出演契約に基づき制作されたタレント等の肖像等が写りこんだ広告について、タレント等の所属プロダクションがどの程度チェックをするのかといったことを定める。

 
 
 

【重要なポイントのまとめ】

1.広告出演契約で最も重要なのは、タレント等が出演する商品カテゴリの明確化と、それと連動する競合商品への出演禁止縛りについてです。基本的に出演する商品カテゴリと競合縛りの範囲は一致しやすいですが、競合縛りの方がやや広い場合もあります。類似するカテゴリへの出演も競合しばりになる場合があるからです。このあたりは出演料との兼ね合い等で適切なラインが設定されます。
2.競合縛りは、上記のとおり出演カテゴリよりもやや広めに設定されやすいですが、その表現は非常に重要です。この表現の仕方で解釈も変わってきますので、特に注意深くこの点は記載する必要があります。現在開発中の商品の存在も踏まえて記載することが望ましい場合もあります。
3.あとは重要な点としては、タレント等の出演する広告をどの媒体まで使用できるのかという広告使用範囲ですね。最近はSNSや動画サイト等のウェブ媒体広告が非常に盛んですが、古い広告出演契約書はこのあたりがきちんとカバーできていない場合もありますので、注意が必要です。
4.タレント等への出演料の他に、交通費等の実費が含まれるのか、あとは撮影に伴うヘアメイクやスタイリストの指定はあるのかということも重要な点で、これらをきちんと契約書に反映させることが望ましいです。
 
 
 
 
上記が、タレント等の広告出演契約書の作成に関するポイントの一部例となります。尚、契約書のタイトルは「広告出演契約」が比較的一般的ですが、「プロモーション出演契約」「イメージキャラクター契約」でも特に問題はないと思います。
 
 
 
 


 
 
 

【タレント等の広告出演契約書の当事務所対応実績例の一部】

 
 

  • 木造住宅建築会社の広告(テレビCM、トークショー等への出演)
  • 航空会社のオフィシャルエアライン契約(プロモーション出演、社会貢献活動)アイドルグループ
  • ブライダルプロモーションのイメージキャラクター契約(ブライダルイベントへの出演含む)女優
  • 神社の広告(テレビCMへの出演等)
  • 温泉宿泊施設の広告(テレビCMへの出演等)男性タレント
  • スニーカー等の運動靴の広告(店舗ウィンドウフィルム、カタログ等への出演)女優
  • 米菓商品の広告出演(テレビCM、ラジオCM、広告等への出演)俳優
  • 若者向け時計製品のウェブプロモーション出演(ウェブ広告への出演)複数タレント及びスポーツ選手
  • 空気清浄機の広告出演(雑誌タイアップ、広告等への出演)
  • スマートフォンアプリへの出演(アプリ内の実写キャラクター)

 
 
 

  • 金融機関比較サイトのイメージキャラクター契約(ウェブサイトへの画像掲載等)
  • 雑誌連載企画に関する広告出演(アイドルグループメンバー)
  • 健康食品の広告出演(商品パッケージへの出演等)
  • オリーブオイルの広告出演(商品タグ及びその他広告への出演等)
  • 有名料理人とのコラボ商品開発(当該有名料理人の広告出演を含む)
  • 化粧品の広告出演(モデル)
  • 除雪機の広告出演
  • 焼肉のタレや鍋商品の広告出演(主に店頭VTRやボイスメッセンジャー)スポーツ解説者
  • カーエアコン製品に関する一般人モデル(非芸能事務所所属)の広告出演
  • マタニティウェアのイメージモデル(グラビアタレント)

 
 
 

  • 紳士服のイメージモデル(韓国男性タレント)
  • 飲料水メーカーの自販機及び商品に関する広告出演(アイドルグループ)
  • 地方自治体施設のプロモーションへの出演(ロケ出演及び広告物)お笑い芸人
  • 上場企業の会員向けイベントへのタレントの出演
  • 映画とのタイアップCMへの女優の出演
  • 電子書籍サービスの広告出演(女優)

 
 
 
・・・etc
 

契約書式サンプル

 
 
 
 
 


広告出演契約書

株式会社○○○○(以下「広告主」といいます)、株式会社○○○○(以下「広告代理店」といいます)及び株式会社○○○○(以下「タレント事務所」といいます)は、タレント事務所に所属するタレント「○○○○」(以下「本件タレント」といいます)が、広告主の商品の広告、宣伝及びプロモーション等(以下「広告等」といいます)に出演することに関して、三者間で、以下のとおり契約(以下「本契約」といいます)を締結します。


第1条(契約の目的)
本契約は、広告主の商品の広告等に本件タレントが出演することに関する契約事項及び広告主、広告代理店及びタレント事務所の三者間の権利義務関係を定めることを目的とします。


第2条(対象商品)
本契約の対象となる広告主の商品とは、「○○○○」及びこれに関連する商品(これらを総称して以下「本件商品」といいます)とします。


第3条(出演承諾)
1) タレント事務所は広告主及び広告代理店に対し、本件タレントの本件商品の広告等への出演及び出演に伴う本件タレントの撮影を承諾します。
2) タレント事務所は広告主及び広告代理店に対し、前項の承諾に基づき行われた本件タレントの撮影による撮影物を使用して広告物(以下「本件広告物」といいます)を制作すること及びこの広告物を使用することを承諾します。また、本件広告物を制作及び使用することに伴い、本件タレントの氏名、音声及び肖像等を使用することを併せて承諾します。尚、これら広告物等の使用範囲は、第7条(広告物の使用)に定めるとおりとします。


第4条(保証)
タレント事務所は、タレント事務所及び本件タレント間の契約に基づき、本契約の締結及び履行のために必要な権限を独占的かつ有効に保有していること、並びに本契約の履行について障害となる事由が存在しないことを広告主及び広告代理店に対し保証します。


第5条(イベント出演)
1) タレント事務所は、○○○○イベントに、ゲストとして本件タレントを1回出演させることに承諾します。尚、この出演の具体的な日時及び場所等に関しては、本件タレントのスケジュール等を勘案した上で、別途協議の上で決定します。また、このイベントへの出演は、契約料に含まれているものとします。
2) 本件タレントが前項のイベントにゲスト出演する際のヘアメークアーティスト及びスタイリスト等は、タレント事務所が用意するものとし、費用は広告主が負担します。
3) タレント事務所は、本契約有効期間中、広告主及び本件商品の認知度及びブランドの向上等を目的として、本契約に規定のない本件商品に関するタイアップ、記者会見、イベント等への本件タレントの参加及び出演等の打診があった場合には、可能な範囲で協力をするよう努めるものとします。


第6条(撮影)
    以下、続く・・・・

 

【収入印紙】

タレント等の広告出演契約書は、収入印紙の必要な「請負に関する契約書」(印紙税法上の2号文書)に該当することになります。
 
 
この場合、契約書に明記される金額(支払うことが決定している契約料及び撮影料等の金額の合計)をもとに、収入印紙金額を算出します。
 
 
尚、収入印紙を貼っていなくても契約の成立には何ら影響を与えませんが、税務調査等によりそのことが知られた場合には、印紙税法違反となり、本来払うべき印紙税額の3倍を支払うことになります
 
 
 

 
 

サービス料金

 
 
 
 
 
【タレント等の広告出演契約書の作成代行】

  料金 納期目安 成果物
契約書の作成 50,000円(税別) 3営業日 契約書データ

※納品させて頂く契約書データはお客様が編集可能なWordファイルとなります
 
 
 
【タレント等の広告出演契約書のチェック・修正】
  料金 納期目安 成果物
契約書等チェック
修正対応
1ページにつきおよそ5,000円(税別) 2営業日程度
リーガルチェック対応後の契約書データ

※納品させて頂く契約書データはお客様が編集可能なWordファイルとなります
 
 
 
【タレント等の広告出演契約書の雛形提供】
  料金 納期目安
契約書等雛型提供 8,000円(税別). 翌営業日

※雛形提供をご希望の方は、お問い合わせフォームを通じて、お問い合わせ内容にご希望の契約書雛形名をご記載の上で当事務所までご連絡願います。
※カスタマイズをご要望される場合は、作業分量に応じて別途費用が掛かります。
※お客様より特にご指定がない場合はWordファイルで提供致します。
 (PDF、テキスト、書面等による提供はご要望に応じて対応致します)
 
 
 
タレント等の広告出演契約書雛形のリスト及び内容
 
 
 
<補足>
広告出演契約の事案や難易度により料金が増減したり納期にお時間を頂く場合がございます。
そのため、ご依頼頂く前に、お客様からヒヤリング等を行った上で御見積書をご提示致します。
 
 
 
 
タレント等の広告出演契約書ご依頼の流れ(遷移先ページ下部)
 
 
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広告出演契約について、ご相談等がございましたら、お気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
 
 

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藤枝秀幸

藤枝知財法務事務所
代表:藤枝秀幸(弁理士・行政書士)
 
2009年に当事務所を設立し、著作権等の知的財産権の専門家として、主にIT系、エンタメ・芸能・コンテンツ系のクライアント様やクリエイター様等から多数の契約書作成・リーガルチェック業務のご依頼を頂いております。
また、補助金を活用した特許・商標・意匠登録対応も得意としており、契約×知財×補助金の広い視点でお客様をサポートさせて頂いております(2024年時点で事務所設立15年)。
 

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【メディア掲載実績】
・日本経済新聞 電子版
2011年5月30日、2011年5月31日
「開発費不要をうたうIT企業の思惑」「新事業モデル支える二つの契約形態」取材協力等
 
 
・日経コンピュータ2011年4月28日号
レベニューシェア契約に関する取材協力等


 
・2024年9月27日 All About『無料・フリー画像の落とし穴!?自治体や学校でイラストの無断使用による損害賠償が増えている理由』執筆
他、週刊ポスト、FRIDAY、クローズアップ現代(NHK)等様々な媒体で契約書や知的財産権に関して取材協力をさせて頂いております(詳細はこちら)。